クリフォード・ジョーダンはこの年(57年)、生地シカゴから
ニューヨークに移ってきたばかり。
移って最初の仕事が、シカゴ時代に共演した事のある
マックス・ローチのバンドでソニー・ロリンズのトラ(※)として
演奏するというものだった。
なるほどソニー・ロリンズを思わせるビッグ・トーンとともに
しなやかなうた心も兼ね備えている逸材でブルーノートは
早々に目をつけ、本アルバムを皮切りに立て続けに3作もアルバムを作った
この初作では、高校時代の同級生だったジョン・ギルモア(同い年)を呼んでテナーサックスバトル
だけではなく、協調してシカゴ・ヤング・パワーをアピールしている。
1曲目はやはりシカゴのテナー・マンであるジョン・ニーリーの曲である事も泣かせる。
ザ・ジャズ・メッセンジャーズのアート・ブレイキーと、そこを抜けたホレス・シルヴァーが揃い
『バードランドの夜』の時のリズムセクションを形成しているのも泣かせる。
ご両人ともクリフォード・ジョーダンを狙っていたのだろうか。
このあと結局クリフォード・ジョーダンはホレス・シルヴァー・コンボに
参加するが、60年代にはザ・ジャズ・メッセンジャーズに参加した事もある。
ジョン・ギルモアはまだシカゴが拠点のサン・ラのメンバー。
60年にはサン・ラともニューヨークに出てくる。
Cliff Jordan / John Gilmore / Blowing In From Chicago
Blowing In From Chicago ジャズアルバム紹介 に加筆・修正を加え転載。
|